2006.10.18

旅と空間

先週末に会った旅行づくりの仕事をしている女性とのお喋りで発見したこと。

ネット上では前からお付き合いがあったのだけど、実際会ったのは今回が初めて。
彼女の仕事の話(旅の話等々)を聞いたり、好きな空間などを尋ねていて気づいたのは、彼女の言葉に空間に関する単語がよくでてくるし、またその単語をつかったキャッチボールがお互いにスムーズにできる、ということ。

なんでかなあ…と、話しながら考えていたら、どういう話の流れから言ってくれたのか忘れましたが、
「自分がやろうとしている旅づくりの仕事は、ツール(移動手段、宿泊場所)のみを提供するのではなく、お客さんが(うまく言えないでいる)過ごしたい時間のイメージを引き出し、それを楽しんで体験できるように、時間作り・空間作りをしてあげること。」
だと、彼女が説明してくれた。

なるほど!と思いました。いわれてみると、旅の行程というのは、建物(建築)という枠に縛られない、移動する時間の中での空間体験そのものです。
いわれてみると、納得ですが、今迄そんなふうに考えた事はなかった…。
感覚的な視点でいうと、「旅」と「建築(空間)」は、かなり近しいのだと気づかせてくれた、嬉しい出会いでした。

Mexico_cafe
メキシコシティ滞在時にときどき訪れた居心地のよいカフェ。メキシコではめずらしく、紅茶専門のお店だったように思う。旅先でくつろげるカフェをみつけることができると、いい旅になるような気がします。

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2006.05.09

石垣島北部への旅

ゴールデン・ウィークに友人夫婦に連れられて沖縄県石垣島へ行ってきました。
石垣島に訪れるのは実に10年ぶり(!)くらい。
空港や主要な港のある南部は、昔を知っている私にはびっくりするほど街になっていましたが、宿泊した北部は本当にのどかなところで、久しぶりにオキナワ時間を満喫しました。

これから旅の様子を少しづつアップしていきます。

Ibaruma01
島の子供たちと一緒に船に乗って伊原間湾へ。伊原間湾はサンゴが美しいところです。
天気はイマイチだったけど、船で海に出たのは久しぶり、本当に気持ちがよかった。

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2006.04.12

あるお宅の不文律

最近知り合いになった方から頂いたメールで、地球アパートメント的にとても興味のあるお話。その方の家族では、

「18歳を過ぎたら一度は海外へ出てどこかの土地で暮らそう」

という、“暗黙の了解”ルールがあるとのこと。実際にその方の大学生の娘さんは、中国の地方都市で外国人のルームメイトと暮らす生活を1年間送ったそうです。

「世界中にはいろいろな人々がいて、いろいろな考え方のもとにそれぞれ生きている、
ということだけはしっかり理解していたい、していてほしいと思っています。」

こんな気持ちで親から広い世の中に送り出されるなんて、すごく素敵だなあ、と思う。
「何が何でも海外に行かなきゃいけない」ということはないのだけど、行ってみたらやはり行ってみただけの価値はあると、正直思います。でも、その体験は行ってみないとわかんないわけで…。
私はたまたま20歳の時、大学の研修旅行で海外に行きましたが(住むとはちょっと違いますけどね)、こんなふうに親に背中を押してもらえたら、とてもいいなと思う。


Mexico08
メキシコにて、今でも鮮明に覚えている光景。
この馬に乗ったおじさんは、見渡すかぎり地平線しか見えないような所からやってきて通り過ぎ、やはり到底近くに街があるとは思えない方角に向かっていった。

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2006.03.15

補足_Día de Muertos(死者の日)の夜

Xoxo01jpg
お墓の上を花で埋め尽くしている。


メキシコで毎年10月31、11月1−2日に行われるDía de Muertos(=死者の日)は、故人の魂を迎えて過ごし、また送り出すという日本のお盆に似ている行事である。日本のお盆でもご先祖の魂が降りてきた時に、お迎えするスタンドのようなものをつくるけれど、メキシコのaltar(=祭壇)はそれにあたると思う。

ここでは子供の魂が降りてくるという10月31日の夜の墓地の風景を紹介。場所はXoxo(ホホ)という村。ここでの夜はかなり観光客が多かった。
Xoxo04
お墓には本当に沢山の人がいた。子供も含め、皆先祖とともに夜を過ごすようだ。

Xoxo03
故人の魂と過ごすこの夜は、陽気な宴会状態。暗さはまったく無い。ブラスバンドなんかも来ていて演奏してました。

Xoxo02
こちらはお墓の横に天蓋のようなものをしつらえて、テーブルと椅子を置いている。ピクニックのようですね。

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2006.03.03

旅の時間

最近、私にしては珍しくたくさんの人と知り合う機会があり、ラッキーにも素敵なメールを幾つか頂いている。
今日届いたもので、素敵だなあと思ったメールの一部。
「私の場合、旅にでることで、
余分なものをそぎ落とし、シンプルな考え方になって帰ってくるように思います。
日頃の喧騒から離れ、その土地の時間を感じると、
時間っていうのは絶対値は同じでも、感じ方によって大きく左右され、
最終的には人間が都合よくつくりだしたフィクションなんだなと思います。」

建築やっていると、「時間は幾らあっても足りない、時間がもっと欲しい、もっと欲しい」とばかり思ってしまうものなのですが、こんな言葉を聞くと目が覚めますね。
時間のスピードは自分で作るものなのかもしれませんね。


Okinawa02
沖縄、竹富島の浜。竹富島は石垣島から船で5分ほどで渡れます。
この写真を撮ったときは、時間がゆっくり流れているどころではなく、停まってたような気もします。

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2006.02.22

出雲の風景巡る旅_八重垣の森

早朝京都を出発して、まず着いたのは八重垣神社。
白木の鳥居が清々しい。雪も少し残ってました。
Izumo_yaegaki01_1




八重垣神社は、スサノオノミコトが大蛇(オロチ)を退治したあと、稲田姫と新居を構えた地といわれ「八雲立つ 出雲八重垣妻ごみに 八重垣つくるその八重垣を」の歌で有名。
神社奥にはの森の中には、稲田姫が鏡として使ったといわれる池がある。友人によると「八」とは「たくさん」の意味、八重垣とはたくさんの垣ということで、鏡の池を囲こむように繁っている樹林のことではないかとのこと。スサノオノミコトは、八重垣(=森)で大蛇から稲田姫を隠したわけです。
Izumo_yaegaki03
うっそうとした森の中に光る鏡の池。

出雲大社のような妻側入り型と伊勢神宮のような平入型のミニやしろがならんで建っているのが気になる。
Izumo_yaegaki02_1




このあと松江市玉湯町の湯町窯を訪れました。
布志名焼特有の黄釉がとても印象的でした。
Izumo_yumachigama




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2006.02.18

出雲の風景巡る旅

友人の住むユニークな部屋から望む宍道湖。すごく開けた感じ。Izumo_shinnjiko


先週末に1泊2日で出雲に出掛けてきました。私のいつもの旅はだいたい建築見学一辺倒。しかし今回は友人の案内ということもあって、旅先でのんびり時間を過ごすこと、移動しながらお喋りと風景を楽しむ旅となりました。

Izumo_heya01
倉庫を改装して住んでる友人の部屋で、豆を引いて美味しいコーヒーを飲みました。
こたつ卓の上でコーヒー入れてるのって不思議な風景。


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2006.02.10

別の世界の存在を知る

John監督;ガス・ヴァン・サント。
俳優のセリフはほとんど即興とのこと。
監督が映像のインスピレーションを受けたというフレデリック・ワイズマンのドキュメンタリー「High School」「The Store」「Domestic Violence」、ウィリアム・エルグストンの写真も見てみたい。




ウルグアイの映画「WHISKY」と共に借りてきてた映画「Elephant」。

学生は学校と家庭で心落ち着ける場所が見つけられなかったら、いったいどうすればよいのでしょう。
映画の中の高校生達は、とてもみずみずしくて美しいけど、同じくらい痛々しさも感じた。
自分の力で今いる環境以外に行けたとしたら、こんなに楽なことはないけど、高校生にはその自由はない。
せめて自分がいる世界とは別の世界がたくさん存在することに気づいて、いつかは落ち着ける場所に身を置けると思えたらこんなに救われることはないけど、そういう世界があって自分がたどり着けるかもしれない、ということすら普通高校生では解らない。

この映画を見て思い出したのは、大学時代スキューバダイビングの講習を受けに行った時に出会った高校生、それから自転車でどこか遠くに旅に出掛けていた中学時代の同級生。
私が大学時代ダイビング講習を受けにいった時、同じく一人で講習を受けにきている高校生の男の子がいた。少しだけ話した覚えがあるんだけど、どうやら両親がライセンスをもっていて、子供にもライセンスをとらせてよいと思ったようだった。まずは本人の希望のようだったけど。
大人ばかりに交じって(インストラクター以外、知らないヒトばかりである)、しかも泊まりだった。半分宴会状態になっている夕食の焼き肉も違和感なく一緒につついて。講習では、ものおじすることなく、新しい世界の切符を手にできる期待感にあふれていた。こういう世界を高校生の時にすでに知っていたら、学校での生活を見る目が違うだろうなあと、正直羨ましく思ったのだった。
中学生の同級生は、休みに自転車でどこか遠くに行く計画を練っているのを、話してくれた。中学生の男の子が自転車で行ける距離ってどのくらいなんだろう?寝袋もって、1泊くらいで。その話を聞いて、そういうことを思いついて、実行に移せる同級生をすごく羨ましく思った。男の子はいいなあ、とも。本当は男の子、女の子は関係ないのだけど。この子はクラスでもちょっと変っていて、何かいつも誰にも寄りかかりすぎること無く自由にしてる感じの子だったなあ。

彼らのように、学校と家庭以外で、自分が身を置いてよいと思える場所の存在を少しでも実感できたら、「elephant」のような事態は避けられたんじゃないだろうか。その場所の存在を自分のものとして実感できていたら。(余談だけどゆとり教育がそういう方向に発展できたらよかったのに、などとニュースを聞きながら思った。)

もう少し話を広げると、これって自由だと思われる大人だって、本当は当てはまるのかもしれない。
自分のいる環境は世界のほんの一部でしかない。価値観も含めて。
今の場所とは別の世界の存在を実感する方法のひとつとして、旅という手段は有効だと思う。
(って言ったら、ちょっとまとめ過ぎ?)

ちなみに「Elephant」の高校生と同じように学校を窮屈に感じていた私の避難場所は受験のために通っていた美術の先生のアトリエ。そこは先生と教室の生徒が絵を描く為だけに用意された1軒家で、私のような受験コースの高校生も出入り自由。
終電まで同じ受験コースの他高校の子達とデッサンしたり、超テキトーなご飯作って食べたり。学校と違う空気を吸えるというだけで、嬉しかったなあ。


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2006.02.05

心に残るロード・ムービー

映画好きの友人の「愛より強い旅」(トニー・ガトリフ監督)についてのお勧めコメントに触発されて、今まで見た印象深いロード・ムービーを思い返してみた。

私にとって心に残るものは、何といっても「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」。
この映画は、ミュージシャン、ライ・クーダーと監督ヴェンダースがオランダ・アムステルダムから始まって、キューバ・ハバナ、ニューヨークへ老ミュージシャンとともに巡る旅だと私は思っている。場所も移動しているが、老ミュージシャン達ひとりひとりのルーツもあるから、時間の旅ともいえるかもしれない、といったら、ロマンチックすぎるかな?
このうちの一人のイブラヒム・フェレールというおじいちゃんミュージシャンが(残念ながら去年亡くなられた。一度でいいから生の歌声を聴きたかった。)、カーネギーでのコンサートのため、ニューヨークに降り立った時に「ああ、ニューヨークは素晴らしい!自分が英語が喋れたら…。」というようなコメントをしていて、異国に訪れるってことは、いくつになっても刺激的なものなのだ、と新鮮に受け止めた覚えがある。

「ラテンアメリカの光と影」
(アルゼンチン世界で最も南の町ウシュアイア、ペルー、パタゴニア、ブエノスアイレス、アンデス、アマゾン、メキシコ)
だいぶ前に見たのだけど、記憶では夢ともうつつともつかないような光景が続いていた印象がある。私のラテン諸国に対するイメージの一部はこんな感じ。私は幻想的なシーンばかり頭に残っているのですが、この方のブログを読むと、そうでもなかったらしい。
夢のような部分と厳しい現実。それは、私自身メキシコ旅行でひしひしと感じたもの。

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フィツカラルド」この映画をロード・ムービーと呼んでよいかどうかわからないけど、目的のために間違いなく旅はする。
船が主役の壮大なシーンが2回もでてきて、夢のようなストーリーの進行に爽快な気分になる映画。その1回は見れば言わずともわかりますが、もう1回はラストシーン。思い出すだけで気持ちが高揚します。










あと、 見たあと気持ちがじんわりするロード・ムービーは、
セントラル・ステーション」(ブラジル)
サイドウェイ」(カリフォルニア。ワインの旅)

そして今後見るのをとても楽しみにしてるロード・ムービーはこれ。友人お勧め。
ある日、突然」(アルゼンチン)
ランド・オブ・プレンティ」(アメリカ縦断)
愛より強い旅」(パリ、アンダルシア、モロッコ、アルジェリア)


オマケ。
ロード・ムービーじゃないけど、週末にいい映画見ました。
WHISKY
チラシの絵をみてヨーロッパ映画と思い込んでいたら、ウルグアイの映画だった。ウルグアイの映画、観るの初めて。とにかく枯れて枯れて、枯れてました。
でも、女性は恋すると少女に戻る、とも感じた映画。


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2006.02.04

旅のハガキ、選ぶ楽しみ・送る楽しみ

「旅の手帳、4代目」につけて頂いたコメントに触発されて、旅先から出すポストカードについて、書きます。

コメントのように、私も旅日記をつける以前は旅先から友人にポストカードを送っていた。決して日記がわりになる程の量ではないけど。
この行為で楽しいのは、まずたくさんあるポストカードの中から、自分がその日遭遇した出来事・風景を自分がつけるコメントとともに、うまく表現してくれるような絵柄を探すこと。あーでもない、こーでもないとかなり迷う時もあるが、バッチリのものが見つかった時は、旅先で自分が感動したことが、そのまま伝わりそうですごく嬉しい!
そして、そんな気持ちになったら、当然筆がすすむというもの。出す人を思いながら書くけど、やっぱり一番面白かったことを伝えたいから、内容は結構同じになってくる。(笑)

旅先で友人に出したポストカードは、特に気に入って購入したものだから、たいてい自分用にも買っている。その手元に残っているポストカード、ちょっと紹介します。


Pc_sounio
Greece、Sounio岬の突端に建つ、海に捧げられた(ような)ポセイドン神殿。
これを目にして、本来建築の役割ってこうだったんだなあ、心底実感。
ちなみに、このハガキ、売ってた時から色はこんな感じ。風景だけじゃなく、ハガキも鄙びています。


Italia、Firenze、S.Marco美術館のフラ・アンジェリコ「楽器を奏でる天使」。キリスト教は全く信じていないけど、アンジェリコの描く絵にはとても惹かれる。天使なんだけど、人間ぽくて、天使にも性格があるのかな、と思えるような繊細な描写がいいなあと思う。おそらく本物は常時公開されていなくて、私はこのポストカードでこの天使たちの存在を知った。楽器を奏でる天使は12人
Pc_angel
Pc_star
ブリキ?かなんかを切り抜いて、発色のよいマジックで着色した星を付けたカード。子供が作ったクリスマスのオーナメントみたい。この風情、何てMexicoっぽい、と思わず買ってしまった。


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